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よろず日誌。

書庫 スピカ よろず日誌。 2018~書庫
By 雪花=風




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狐火② :: 2017/10/13(Fri)

宵祭り

 桜、梅、桃がさわさわと風を誘う頃。

 京の都の彼らの場所にも祭りがある。

 狐は走った。彼らに距離は問題ではない。

 祭囃子は賑やかで。

 身分に関係無く、楽しい気分にさせてくれる。

 宮中から、少し離れた邸では白銀の髪が月に輝く。
 
「今日は花の宵祭り」

 邸の奥で金の目が光る。

 彼女も離れた場所から音色を楽しんでいるのだ。

 一方、社で待ち合わせをしているのは二人の女童。

「大丈夫だよ、私知ってる人多いもの」

「怖いよー私、留守番でいいよー」

 右側にいる子は蛍という。彼女は祭りに来ても怯えている。
 怖がりな性格なのだ。

 それに対して、彼女の横にいる子はぜんぜん違う。

 銀朱色の目を爛々と輝かせ、とても楽しげな様子だ。

「ほら、桃香と手を握っていよう」

「う…ん…」

 何処かでぴちゃん、ぴちゃんと水音がする。

 別に不思議ではない。

 彼らは只の狐ではないのだ。

 人の目には眩くても光ですらない。

「さーいらっしゃい、いらっしゃい
 玩具もお菓子も沢山有るよー」

 祭り中は、油揚げは無料で食べられる。

 あちらこちらで屋台も賑やかに開かれているのだ。

 人間の帝なら、庶民の前においそれと姿は現さないけれども、
 此処では帝もちゃんと顔を出す事がある。

「あ、あれ。美味しそう」

「ま、待って。行くの早いんだから」

  1. 企画用臨時置き場※狐火
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